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胃にできるポリープについて詳しく解説します!

2026.05.05

今回のテーマは「胃のポリープ」についてです。

健康診断や人間ドックなどで胃のポリープが指摘される割合は10-20%と言われています。

実際にバリウム検査や胃カメラで胃にポリープがありますと言われて、心配や不安に襲われた方もいるかもしれません。

特に家族が胃がんになったことがあるなどの場合は、胃がんになったかもしれないと不安になってしまう気持ちも分かります。

今回は「胃のポリープ」について、どういうものが心配で、どういうものが心配が要らないかについて解説していきたいと思います。

「胃底腺ポリープ」は心配ありません。

まず最初に、胃に出来るポリープのほとんどは心配いりません。

ポリープというのは、胃の内側に出っ張った病変という意味で基本的には良性のものを指します。

ポリープは大きくなると癌化するというイメージがありますが、これは大腸のポリープについて言えることです。

胃については多くのポリープが大きさも変わらずずっと存在し続けることが多く、多少大きさが大きくなっても、癌化してくることはありません。

胃のポリープで一番指摘されることが多い、「胃底腺ポリープ」というポリープはピロリ菌が未感染の健康な胃に多く発生し、色調は他の胃粘膜と同色調で大きさも1-5mm程度であり、胃痛や食思不振など症状を呈することも基本的にはありません。

胃底腺ポリープは胃底腺という正常の粘膜から生じるので、若い人から高齢者まで幅広くみられます。

一度形成されると消退することもなく、存在しつづけることが多いので、一度発見されると、検査する度に毎回ポリープが指摘されると思います。

癌化する確率は癌化することは99%以上ないと言われているので、安心してください。

一般的なイメージでポリープは切除した方がよいと思われる方もいると思うのですが、胃底腺ポリープについては切除する必要はありません。

前述の通り、癌化もせず、大きくもならず、何か症状がでることもないので、治療する必要はないのです。

たまにポリープの形態や大きさから癌化を疑う先生もいて、生検といって組織を採られてしまうこともありますが、胃底腺ポリープであれば組織を取る必要はありません。

胃薬(プロトンポンプ阻害薬やカリウムイオン競合アシッド阻害薬など)を飲んでいると、胃底腺ポリープが増えたり大きくなったりするとも言われていますが、悪性化に繋がることをは指摘されていませんので、あまり気にされなくてもよいです。

珍しいケースにはなりますが、胃底腺ポリープの数がものすごく多い(100個以上くらい)場合は、家族性大腸腺腫症という胃や大腸のどちらにもポリープが出来やすい病気の可能性があり、この場合は、大腸内視鏡検査も一度行うことをお勧めします。

赤みが強い「過形成ポリープ」について

その次によく指摘される胃のポリープは「過形成ポリープ」です。

過形成ポリープはピロリ菌感染などによる炎症を引き起こされた萎縮性胃炎などの粘膜を背景に出来ることが多く、胃底腺ポリープと比べて赤みが強くなるのが特徴です。

大きさは様々ですが、これも基本的には良性で悪性化しないという認識を持ってもらってよいのですが、こちらは大きくなると癌成分が混じることがあるとも言われています。

大きさでいうと2cm(20mm)以上で癌化のリスクが高くなると言われています。他にも形が不整形で合ったりする場合も注意が必要です。

過形成ポリープは多くの場合は内視鏡治療が可能なので、癌化が疑われる場合は治療を行うことをお勧めします。

ただ、ここまで大きくなるのは稀で、写真のようにせいぜい数mm程度の大きさに留まることがほとんどです。

ピロリ菌感染が背景にある場合は、ピロリ菌の除菌療法を行うと縮小するとも言われていますので、過形成ポリープが大きいと指摘された方はピロリ菌の除菌を推奨します。

過形成ポリープは血流が豊富なため、血液がサラサラになる抗血栓薬内服中であったり、易出血性の病気がある方は、少量の出血を呈して、貧血の原因となる場合もあります。この場合もポリープ切除が必要となることがあります。

とても珍しい「ラズベリー型胃がん(腺窩上皮型胃腫瘍)」

最後に、同じような小さな胃のポリープでも癌成分がみられるポリープがあるので紹介しておきます。

こちらの腺窩上皮型胃腫瘍というポリープは見た目がラズベリーに似ているという理由で「ラズベリー型胃がん」とも言われますが、こちらは大きさはそこまで大きくなくても癌性分が含まれていることが知られています。内視鏡で観察し、生検を行うことで診断をつけることが出来ます。

非常に稀ではありますが、こういったケースもあるので、健康診断や人間ドックのバリウム検査でポリープが指摘された場合は、やはり一度内視鏡検査を行い、ポリープが問題ないものであるか一度確認する必要があるのです。

ポリープからでなければ、胃がんはどうやって出来る?

胃がんは多くの場合、萎縮性胃炎といって、ピロリ菌感染により炎症が起きた粘膜から生じることが知られています。

健康な胃粘膜からも胃がんが生じることがありますが、比較すると珍しいです。

ですから、ピロリ菌感染を指摘され、たとえ除菌療法を行っていても、内視鏡検査による胃がんのスクリーニングは健常者と比べて慎重に行わなければなりません。

胃がんはポリープの形態で出来るというより、もっと平べったく、どちらかというと凹み(陥凹)を形成するように成長していきます。

これは癌細胞が増殖する過程で、様々な方向に散らばるように浸潤し、がん細胞というのは正常な細胞と比べて脆いので、高さを出せずに粘膜に這うように進行するのが一般的です。

赤みを呈することが多いのも、がん細胞は沢山栄養を欲するため血流を必要として、赤みが増したように見えるのと、がん細胞が成長すると血管を乱すため、他の粘膜と比べて赤みが増して見えると考えられています。

上記の写真のように早期の段階で胃がんが見つかれば、内視鏡治療で胃がんを取り切ることが出来ます。

土屋クリニックでは毎年何件もこのような早期胃癌を発見して、病院に紹介して治療が無事成功しています。

私が消化器内科になろうと決心した一つに、「胃がんを早期発見して、内視鏡治療で治療したい」という思いがあり、内視鏡の修行を始めました。

研修を行っていた東京都立墨東病院では早期胃癌を自身で何例も発見し、早期胃がんの内視鏡治療(ESD治療)を担当させて頂きました。その経験を活かして、土屋クリニックでも早期胃癌の時点で胃がんを発見して、スムーズに内視鏡治療が行えるように心がけています。

荒川区南千住にある土屋クリニックでは苦しくない、楽に出来る内視鏡を心がけると共に、きちんと病気を早期発見する両軸を意識して検査を行っています。個人のクリニックなので、1日に検査出来る件数は少ないですが、ご希望がありましたら、是非ご予約下さい。

まとめ

・胃底腺ポリープは癌化することはほとんどない(99%以上良性)。

・過形成ポリープは大きさが大きくなると癌化のリスクがあるが、珍しい。

・胃のポリープでも癌化するものもある(ラズベリー型胃がんなど)ので、バリウム検査でポリープが指摘された場合は、内視鏡をきちんとやりましょう。

 

■クリニック名
医療法人社団杏音会 土屋クリニック

■標榜科

内科、消化器内科

■院長
土屋 杏平

■資格

日本消化器病学会 消化器病専門医

日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医

日本肝臓学会 肝臓専門医

日本医師会認定産業医

日本小児科学会 会員

日本プライマリ・ケア連合学会認定 家庭医療専門医

日本内科学会認定内科医

荒川区立第三瑞光小学校 学校医

■所在地
〒116-0003 東京都荒川区南千住7丁目12−15

■電話番号
03-3806-9029

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