生まれたときから住んでいる家の隣にクリニックがあり、父の背中を見てきたので、身近なところに「医師」という選択肢がありました。医師に憧れたのは、王道ではありますが、ブラックジャックの影響です。ブラックジャックは「奇跡的な手術で何でも治す」医師というところにスポットライトが当たりがちですが、治してほしいと頼んできた患者には親身になり、どんな難題にも立ち向かう頼り甲斐のある医師としての姿が印象的で、小さい頃からそんな一面に憧れがありました。学生時代は生物学に興味があり、さらに人体や医学への興味が湧いてきました。そして興味があることや勉強したことを社会のために役立てようと医学部の道へ進むことにしたのです。

今の時代、医師は専門的な分野に細分化されることが当たり前になっていますが、昔は内科も外科もなく、身近な先生が「何でも診る」というイメージだったと思います。私の目標や役割は、そこに近いと考えています。

どんな症状でも相談を承ることに加え、生活面で困っていることがないか、地域包括ケアセンターやケアマネージャー、訪問看護の方とも共同して、誰でも住みやすい街づくりをしていくことも、クリニックの大切な役割です。ただ病気を治すだけではなく、生活にしっかり携わっていく、それが「地域のかかりつけ医」の姿だと思っています。

「こちらの考えを押し付けない」ということが第一です。例えば、朝に飲まなければいけない薬を何度も忘れてしまうような場合にも、「どうして飲まないのですか？」と責めたりはしません。夜に飲む薬に変えたり、処方を工夫したりと、状況に合わせて対応しています。またなかなか痩せられない患者様にも、仕事が忙しい、一人暮らしで自炊が難しいといった生活の背景をお聞きして、その人自身ができることをご提案するようにしています。

お話をしっかりと聞き、患者様のことをよく知る。それを診療に活かしていくことで、信頼していただける関係性を築いています。患者様が元気で健やかに過ごせることが一番なので、それを手助けすることが私の役割だと考えています。

どんな症状でも、お断りしないことです。消化器内科と聞くと、どうしても腹痛や下痢だけと思われがちですが、胸の痛みや皮膚の症状、生活習慣病の予防や治療など、間口は広く受け付けています。

救急外来(ER)や訪問診療、小児科、総合診療科、ホスピスなど、幅広い分野で研鑚を積んできたので、基本的に「当クリニックでは無理です」とお断りすることはありません。もちろん、より詳しい検査や手術などが必要な場合は適切な医療機関への紹介もしますが、まずはご相談に来ていただければと思います。

消化器、内視鏡、肝臓、家庭医の専門医として重ねてきた、豊富な経験が強みです。幅広い知識を使って、様々な病気の可能性も考慮しながら診断にあたることができます。また内視鏡専門医として、これまで5,000件以上の症例に携わってきたので、注意しなければいけない早期のがんなど、見逃しの少ない検査が可能です。

体内に入れる部分がより細く、カメラの解像度も高い機器を導入し、負担の少ない検査を進めています。ほとんどの場合、数分で終了するため、苦痛は軽減されていると思います。無理やり入れるようなことはせず、麻酔の効き具合や体調など、患者様のペースに合わせた丁寧な検査を行っているので、ご安心ください。

胃や大腸、肝臓などの病気は、初期症状がほとんどないものが多く、気づいたときにはかなり進行していたということも珍しくありません。特に長らく検査を受けていない中高年の方や、健康診断で異常が見つかった方には、ぜひご相談いただきたいですね。

また検査して終了ではなく、病気の進行や再発を防ぐため、食事や生活習慣改善など、できることからアドバイスさせていただきます。何十年先の健康を見越した、日々の生活のサポートができればと思います。

どれだけ気をつけていても、「病」は生きていく上で避けられないものです。気持ちが落ち込んだり、できないことが増えたりと、人生の幸福度に関わることもあります。
医師ができることは、早く病気を見つけ適した治療を行うこと、そして病気になるリスクを知って予防することです。これまで培った多くの知識や経験を活かし、皆様の健康づくりに貢献していきます。

南千住の地域の皆様にとって、どんな症状でも困ったときに頼れるクリニックを目指し、今後もより良い医療を届けて参ります。ぜひ、お困りの際は、土屋クリニックにご相談ください。