肝臓外来

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肝臓は「沈黙の臓器」と言われます

肝臓は「沈黙の臓器」と言われます

肝臓は、たんぱくの合成、栄養の貯蓄、有害物質の解毒・分解、食べ物の消化に必要な胆汁の合成・分泌を行う臓器です。多岐にわたる役割を担っている肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、多くの場合、ほとんどの肝臓の病気は無症状で進行します。痛みや違和感などが現れたときには、肝臓の再生が追いつかないほど急速に機能が低下する、深刻な状態になっている可能性もありまう。病気の予防はもちろん、症状がないうちから、検査や原因のコントロールを行うことが重要です。

荒川区南千住にある土屋クリニックの院長は、日本肝臓学会認定肝臓専門医の資格を有し、より専門性の高い検査・診断を行っています。腹部エコー検査など、患者様に負担の少ない方法で、病気の早期発見や痛みの原因特定をしているので、気になることがあれば何でもご相談ください。

こんな症状があればご相談ください

  • 身体がだるい
  • 足がつる
  • 皮膚にかゆみがある
  • 急に体重が増えた
  • 食欲がなく疲れやすい
  • 吐き気がある
  • 飲酒量が多い
  • 糖尿病や脂質異常などがある
  • 健康診断で肝機能の異常を指摘された
  • 家族にB型肝炎・C型肝炎ウイルス感染者がいる など

肝臓に関する主な疾患

脂肪肝

肝臓に中性脂肪が溜まった状態で、生活習慣病の1つです。脂肪肝を放置していると、「肝炎」「肝硬変」「肝臓がん」「肝不全」へと進行する場合があります。ここ最近では脂肪性肝疾患(MAFLD metabolic dysfunction-associated fatty liver disease)という新しい疾患概念が提唱され、飲酒量やウイルス感染などを問わず、脂肪肝自体が肝硬変や肝臓がんだけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患発症のリスクに繋がることが知られています。

脂肪肝自体は過度な飲酒や肥満、運動不足、糖尿病、脂質異常症などが原因になるため、早い段階から生活習慣を見直し、バランスの良い食事や減量などで改善を図ります。一般的には7%減量を行うことで、肝臓の脂肪化の改善がみられることが知られています。無理のない目標を設定して血液検査やエコー検査で経過を追いながら改善をサポートします。

肝硬変

肝炎や肝障害が持続することで、肝臓の細胞が繊維化した細胞に置き換わってしまい、硬くなった状態を「肝硬変」と言います。初期にはほとんど症状はなく、進行すると黄疸や手足のむくみ、手のひらの赤み、腹水が溜まりお腹が張る、意識がぼーっとするなどの特徴的な症状が見られます。血液検査や腹部エコー検査などで診断を行い、肝硬変の進行を防ぐ治療や症状を緩和する治療を検討します。

アルコール性肝障害

通常は5年以上にわたって過度な飲酒を続けたことで発症する疾患です。外見は痩せていても、肝臓に脂肪が蓄積されて炎症を起こしていることがあり、肝硬変や肝臓がんに進行するケースもあります。禁酒が治療の基本ですが、アルコール依存症がある場合は、専門的な治療が必要になります。

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:ナッシュ)

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、アルコール摂取が原因ではないにも関わらず、肝臓に脂肪が蓄積し、それが炎症や肝細胞の損傷を引き起こす病状です。長期間進行すると肝硬変や肝がんへと進行する可能性があるため、早期の発見と治療が重要です。

肝臓がん

肝臓にできるがんを総称して「肝臓がん」と言い、「肝がん」と呼ぶ場合もあります。慢性的な肝臓の炎症や肝硬変が影響することが多く、健康な肝臓から発症することはほとんどありません。血液検査や腹部エコー検査などで診断し、治療が必要だと判断した場合は、適切な医療機関にご紹介させていただきます。

三井記念病院に在籍中(2020年)に肝細胞癌のラジオ波治療についてまとめた論文を発表しています。

Liver Res, 4 (2020), pp. 206-211

B型肝炎・C型肝炎

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされます。感染経路には、血液や体液を介した感染、母子感染などがあります。

C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)によって引き起こされ、主に血液を介した感染で起こります。長期間の慢性化が多く、未治療の場合、肝硬変や肝がんへの進行リスクがあります。近年では効果的な抗ウイルス薬が開発され、適切な治療によりウイルスを排除したり、増殖を抑制したりなどすることで肝障害の持続を抑えることが期待できます。

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