2026年4月1日から定期接種の肺炎球菌のワクチンの種類が変わります。
これまでは定期接種の肺炎球菌ワクチンとして、「ニューモバックス(PPSV23)」が使用されていましたが、2026年4月1日から「沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV20:プレベナー20)」に変更となります。

今回は、「新たな肺炎球菌ワクチン」について解説したいと思います。
肺炎球菌感染症について
肺炎球菌感染は一般的な肺炎(市中肺炎)で最も多い原因と言われています。体調を崩して免疫力が低下した時や風邪を引いた後などに肺炎球菌による感染症を発症することがあります。
肺炎球菌は肺炎を起こすだけではなく、中耳炎や髄膜炎、菌血症など起こし、全身に感染を引き起こす可能性があります。
重症化すると入院治療が必要となったり、長期間の入院となった場合は、身体機能の低下をきたし、元の体力に戻ることが難しくなることもあります。

肺炎球菌は莢膜(きょうまく)という最近の周りに厚い膜を持っていて、肺炎球菌が人体に侵入しても免疫細胞である好中球やマクロファージなどによる1次免疫応答の効果が乏しいことが分かっています。

ワクチン接種を行うことで肺炎球菌による感染が起こっても、2次免疫応答であるB細胞の働きにより、特異的な抗体が産生され、迅速な肺炎球菌の退治を行えるようになります。

肺炎球菌による感染は高齢になるほどリスクが高くなると言われており、糖尿病や心疾患、肝臓病、慢性肺疾患(COPDなど)、慢性腎臓病(CKD)、自己免疫疾患・リウマチ膠原病などの慢性疾患をお持ちの方もリスクが高いことが知られています。
定期接種について
定期接種としては使用するワクチン以外は従来と変更はありません。
対象者は「65歳の者」、「60歳から65歳未満の者であって、心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に事故の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害を有する者及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する者」となっています。
接種方法は、プレベナー20(PCV20)を0.5mlを筋肉注射になります。
荒川区の助成利用により、接種費用は5500円となっています。
※1 生活保護世帯の方及び中国残留邦人等支援給付世帯の方は無料です。
※2 令和8年3月末までに定期接種の接種予診票が送付された方は4,000円で接種が可能です。
※3 令和7年3月末までに定期接種の接種予診票が送付された60~64歳の方は1,500円で接種が可能です。
参考:荒川区公式サイト 定期高齢者肺炎球菌予防接種(65歳の方または60歳~64歳の一部の方対象)
プレベナー20ワクチンについて
「プレベナー20」は2024年8月に日本で承認となりました。既に2024年10月より小児では定期接種のワクチンとして取り入れられています。

①予防効果は永続的
これまで使用されていたニューモバックスは約5年で免疫機能が低下するため、再接種が必要とされていましたが、プレベナー20は1回接種すると一生免疫が続くので、再接種の必要はありません。
結合型ワクチン(コンジュゲートワクチン)といって、免疫記憶をより高める機構を利用しています。

②肺炎球菌の血清型のカバー率が高い
臨床試験でこれまでのニューモバックスよりプレベナー20の方が市中肺炎を起こす肺炎球菌の血清型のカバー率が高いことが分かっています。
③副反応について
副反応は、倦怠感や関節痛、頭痛などは10-30%に認められますが、発熱は1%以下程度となっているようです。
まとめ
・2026年4月から肺炎球菌ワクチンが新しくなります。(ニューモバックスからプレベナー20に変わります)
・荒川区の助成にて接種が可能です。(対象外の方も自費接種も可能です。)
・これまで肺炎球菌ワクチンのニューモバックスと比較して、免疫の持続性が長く、予防範囲も拡大しています。
土屋クリニックではワクチンの予約はWeb予約をお願いしています。
肺炎球菌ワクチンの接種をご希望される方は「各種ワクチン予約」から可能となっていますので宜しくお願いします。

■クリニック名
医療法人社団杏音会 土屋クリニック
■標榜科
内科、消化器内科
■院長
土屋 杏平
■資格
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医
日本医師会認定産業医
日本小児科学会 会員
日本プライマリ・ケア連合学会認定 家庭医療専門医
日本内科学会認定内科医
荒川区立第三瑞光小学校 学校医
■所在地
〒116-0003 東京都荒川区南千住7丁目12−15
■電話番号
03-3806-9029

